横浜大洋大学 星鯨遺伝子学部

横浜大洋大学 星鯨遺伝子学部(せいげいいでんしがくぶ)です。なんか理科系にありそうでないような名前ですが、ベイスターズやホエールズの歴史について書いていきます。

ベイスターズ・ホエールズ歴代最多開幕投手は誰か

こんにちは、相生です。

 

 

 

さて、早いものでプロ野球2022年シーズン開幕まで残り数日となりました。

 

我が横浜DeNAベイスターズは、昨年最下位の屈辱を晴らし、24年ぶりの優勝を掴むことが出来るのでしょうか!!

 

今シーズンの開幕戦はホーム横浜スタジアム広島東洋カープと激突、迎え撃つ開幕投手はTJ(トミージョン)手術から復活した東克樹投手!!♯11

新人王を取ったシーズンに魅せた、快刀乱麻のピッチングを期待したいですね!

 

ところで、このブログにとっても今回が初の投稿。いわば開幕

なので、今回は歴代の開幕投手について書いてみることにしました。

 

 

さて、具体的に開幕投手の何について書くのかというと、

 

開幕投手を最も務めた投手は誰か」

 

です。

 

1950年から今日まで続く長い歴史の中で、栄えある開幕投手を務めた投手は数多くいます。

今回はベスト3を調べてみたいと思います。

 

 

第3位 遠藤一彦 5回(1983ー1987 5年連続)

開幕戦成績 2勝2敗(5戦)

 

第3位は横浜大洋ホエールズ時代に最多勝沢村賞を獲得した遠藤一彦投手。

ホエールズが横浜に本拠地を移した1978年に入団し、ホエールズラストイヤーの1992年に引退した、まさに横浜大洋ホエールズに始まり横浜大洋ホエールズに終わった男が第3位。

巨人のクロマティやヤクルトのホーナーら、強打の助っ人達を圧倒した「球界一の天才エース」ですが、開幕戦の成績に絞ってみると、5分の成績。

内容を見てみると、1984年、85年はそれぞれ7失点、6失点。勝利を挙げた86年も8回まで投げていますが6失点とあまり開幕との相性は良くなかった印象。

イニング数自体は少なくとも7回途中までは投げていることから試合後半に捕まってしまうことが多かったのでしょうか。

しかし、5回目の開幕投手を務めた87年の広島戦では、相手の北別府投手と投げ合い、1失点の完投勝利を挙げており、「右腕輝くエース」の意地を魅せています。

 

5年連続で大役を任された「球界一の天才エース」。87年にアキレス腱断裂の重傷を負った後、まだ怪我が治りきっていない状態にも関わらず、6年連続開幕投手を目指し、翌88年の開幕に向けて急ピッチで調整したことが選手生命を縮めることになってしまったと後年語っていますが、それだけの誇りと名誉が開幕投手という大役にはあるのでしょう。

遠藤一彦投手開幕戦戦績              
対戦 勝敗 打者 被安 三振 四死球 被本 自責
1983 巨人 7 31 8 6 3 1 2
1984 ヤクルト 6.1 30 9 3 0 2 7
1985 巨人   6.1 31 12 6 1 3 6
1986 阪神 8 38 12 7 1 1 6
1987 広島 9 35 8 11 2 0 1

https://2689web.com/games.html

より出典

 

 

第2位 三浦大輔 7回(1999 2002 2004-2007 2009)

開幕戦成績0勝7敗(7戦)

 

第2位はご存知、ハマの番長にして現監督の三浦大輔投手。

25年間、栄光も挫折もありながら長きに渡ってハマスタのマウンドを守り続けてきた番長。

ベイスターズのエースと言えば誰を思い浮かべますか?と聞かれれば、この人の名前を多くの人が挙げることでしょう。

そんな番長ですが、開幕投手は7度努めています。

ですが、戦績0勝7敗と一度も勝ち星を挙げることは出来ませんでした。

 

三浦大輔投手開幕戦戦績                
対戦 勝敗 打者 被安 三振 四死球 被本 自責  
1999 ヤクルト 6.1 27 6 7 3 1 1 QS
2002 広島 7.2 32 7 6 3 0 2 QS
2004 ヤクルト 7 26 5 8 1 3 3 QS
2005 中日 8 33 4 8 5 1 4  
2006 巨人 4 20 5 1 3 1 6  
2007 巨人 6 28 8 3 2 3 3 QS
2009 中日 7 26 5 5 0 4 4  

https://2689web.com/index.html

より出典

 

しかし、試合内容を見てみると、7試合のうち4試合でQSを達成。

さらに2005年も最終回にアレックスに被弾するまでは無失点と、ほとんどの年で試合はしっかり作っており、また長いイニングを投げぬくエースらしいピッチングを魅せていたようです。

やはり、これも相性というものなのでしょうか。

相性という点で言えば、通算46勝32敗と大得意にしていた阪神とは唯一、開幕で対戦することがありませんでした。

もし、開幕カードで阪神と当たっていればこの成績も違っていたかもしれませんね。

ただ、そのような「たられば」を言うことがないのが、やはり番長 三浦大輔という人でしょう。

 

横浜を愛し、支えてくれた、偉大な功労者。

今年こそ頂点を取って、その功績が報われてほしいですね。

 

 

第1位 平松政次 9回(1970、1971、1973-1976、1978-1980)

開幕戦成績4勝4敗(9戦)

 

ホエールズベイスターズの歴史の中で、最も開幕投手を務めた回数が多かったのは、

通算201勝、「カミソリシュート」平松政次投手でした。

平松さんというと個人的に、解説席とかイベントでニコニコしているイメージが強かったのですが、現役時代は中々キレキレだったそうで。

なんでも、あの「カミソリシュート」も、先輩に煽られて怒ってボールを投げたところ、それが凄まじくキレた球になり「平松がとんでもないボールを投げている」と先輩が驚いた、というエピソードから生まれたとかなんとか。

 

さて、そんな平松政次投手の開幕戦ですが、成績としては4勝4敗の5分。

勝ち越してはいませんが、勝利数としてもチーム最多です。

平松政次投手開幕戦戦績              
対戦 勝敗 打者 被安 三振 四死球 被本 自責
1970 広島 9 40 9 5 5 0 3
1971 ヤクルト 8 33 5 3 4 0 2
1973 阪神 9 32 4 4 1 0 1
1974 阪神 8 32 5 4 4 1 2
1975 巨人 9 34 4 4 4 2 4
1976 中日 8 31 2 4 4 0 0
1978 中日 9 32 3 3 2 0 1
1979 ヤクルト 9 31 3 14 0 0 0
1980 巨人   8 29 5 5 0 2 2

https://2689web.com/index.html

より出典

 

次に内容を見ていくのですが、驚いたのが、ほぼ全ての試合で完投している点です。

これはもう、もはやその当時はそれが当たり前だった、ということなのでしょうが、

今では中々考えられないですよね。

平松さんも委員を務めている沢村賞選考委員会などにおいて、近年の投手における「完投数の少なさ」が指摘されているのを度々耳にしますが、こういった過去のデータを見ていると、当時の大投手から見れば、物足りなさを感じてしまうのも仕方ないのかもしれません。

自責点自体は、ワーストで4点、それ以外はほとんど2点以下、という点から、開幕戦との相性は悪くなかったようですね。

ちなみに、球団のフランチャイズが横浜に移ったのが1978年なのですが、1980年の開幕戦において、平松投手は横浜スタジアムで開幕戦のマウンドに上がっています。

平松投手の全盛時代は、川崎時代ということですが、横浜のマウンドでもその雄姿を魅せていたようですね。

 

一方で、平松投手と開幕戦について調べてみると、面白い点がもう一つありました。

実は平松投手は、1971年と1975年の開幕戦でホームランを打っています。

1975年については、あの悪太郎こと巨人の堀内恒夫投手から放っていました。

試しに開幕戦での打者平松の成績を調べてみると、

 

29打数7安打6打点2本塁打 打率.241

 

という中々の成績でした。

 

まず開幕戦でホームランを打ったことがある選手自体が限られますし、

それを投手で、しかも2度も打っている、というのは凄いことです。

 

やはり、「ハマのエースは打てなきゃエースにあらず」ということでしょう。

 

 

 

1位平松政次(9回)2位三浦大輔(7回)3位遠藤一彦(5回)

以上が今回のランキングとなりました。

 

ちなみにこの下は、同数で稲川誠投手、斉藤明夫投手が3回という結果でした。

こうしてみると、最も年代が新しい投手でも00年代の三浦大輔監督である点から、

この10年ほどは、柱となる安定した投手がいないという点が伺えてしまうのではないでしょうか。

 

ちなみに近年では、石田健太投手(2017、2018)、今永昇太投手(2019、2020)で2回

、というのが最多でした。

とはいえ、良い投手は沢山いるのが今のベイスターズ。ここから将来にむけて、軸となる安定した投手が出てくることに期待したいですね。

 

さあ、今年の開幕戦はどうなるでしょうか?

東投手の力投に期待しましょう!

 

 

拙い文章であったと思いますが、最後まで読んでいただきありがとうございました。

感想やご指摘を頂けると励みになりますので、よろしければお願いいたします。

 

それでは。

 

 

出典

・日本プロ野球記録https://2689web.com/index.html

・『斉藤昭夫&遠藤一彦「”横浜大洋ホエールズ”の二枚看板」/プロ野球20世紀の男たち』週刊ベースボール 2019.12.3

 

https://column.sp.baseball.findfriends.jp/?pid=column_detail&id=097-20191203-10

・『4522敗の記憶 ホエールズベイスターズ涙の球団史』

村瀬秀信 2013年